2017年1月29日日曜日

週刊葛生 第五十六号 コノドント言葉編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。


 昨日から、早稲田大学で古生物学会が開催されています。私も、示準化石を扱う身として発表を申し込みました。


 というわけで、今回はこれにちなんでコノドント言葉編。


 ほら、花言葉ってあるでしょう。それと同じで、コノドントも各種類に連想させる感情やらがあるんですねぇ。全て私の主観ですがね。


Triassospathodus homeri
 コノドント言葉は「安定」。私が研究している地層では比較的しばしば出てきます。ああ、ここもhomeriの年代かと何度も思ったことがあります。安定して地層の年代が決まるというのは、ありがたいことです。



Novispathodus abruptus
 コノドント言葉は「始まり」。上のhomeriにかなり似てますね。私がまだ学部生の頃、両者は別種だと教えられ、その辺りからコノドントの見分け方に敏感になってきました。ある意味思い出深い種ですね。



"Neohindeodella benderi"
 コノドント言葉は「だめ押し」。この種は一つの層準からやたらと多産することがあります。年代が決まるので、出てくることは嬉しいのですが、一層準から50標本とかになってくると、ちょっともう良いかな、ってなります。でも、鎌のようなとても特徴的な形状のおかげで、室内の顕微鏡観察を待たず、野外でのルーペでの観察で種名まで決まりやすいです。



Chiosella timorensis
 コノドント言葉は、「輝き」。この種は指示する年代がかなり狭いため、年代指標種としてとても有用です。私の卒論も、そして明日の学会発表も、彼らの放つ燦然とした輝きに照らされたおかげで人様に見せる意義がだいぶ強まっています。



Paragondolella bulgarica
 コノドント言葉は「執念」。この種の標本は、「なんとかここの年代を決める化石が欲しい」、と思いながらもコノドントの破片すら殆んど出ないというような悲惨な地層でひたすら化石を探し続けまくっていたら、期限ギリギリに出てきた、というケースが何回かあります。



"Neohindeodella triassica"
 コノドント言葉は「安心」。かなり幅広い年代から産するので、年代指標としての価値は低いですが、これが出てきて「この地層もちゃんとコノドントいるんだ」と安心させられたことも多いです。



Nicoraella kockeli
 コノドント言葉は「一匹狼」。この種は、なぜか他の種がほとんど出ないところにひっそりと出てきています。年代指標としては有用であり、誰もいないところで一人で仕事をしてくれるんですね。尊敬します。



Paragondolella excelsa
 コノドント言葉は「待望」。ずいぶん前から一目見たかった種。昨年8月にようやく会えました。


Conservatella conservativa
 コノドント言葉は「一撃」。地層の年代について意見が分かれていたある場所で、2 mm近いこの巨大な標本が野外で見つかったことで、一瞬にして決着がつきました。まさに一撃。



 まだまだありますが、そろそろ寝たいので今日はこの辺で。

 あんまりこんなことばかり書いてると気が狂れてると思われますしね。

 ところで、今日は学会会場で、高校生ポスターとして発表していた高校生を含め、葛生つながりの方々何人かとお話ができました。葛生熱いですね!


 それでは、ごきげんよう。さようなら。

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