2016年12月17日土曜日

週刊葛生 第五十二号 中津峡編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。


 かなり寒い季節ですが、実は冬はある意味フィールドワークに適した季節なんですよ?

 なぜなら、木々が葉を落とし、薮も治まって露頭がよく見えるからです。雪さえ積もらなければ、露頭を見るのにはいい時期なんですね。


 そんな訳で、先週末は奥秩父の中津峡と言うところに言って、地質の観察をしていました。まあ、別にこの季節に限らず秩父には年中行っていますが。

もうすっかり山は冬。

 中津峡と言うのは、荒川水系の上流部の支流、中津川が削った渓谷です。秩父帯南帯の地層がよく見えます。


 今や立派な林道が通っていますが、昔は荒削りな林道だったんですね。こういう旧道は、歩きやすく、かつ露出が良いです。

今はトンネルが通っている部分の尾根を迂回する旧道。


 とか言って油断していると、
突然道消滅。

 昔の林道ですからね。一部は崩れている訳です。


 ちなみに現在進行形で新しい林道も崩れて行きます。

護岸が崩れてます。

 通行止めにならずに通っているのは土木のおじさまたちの努力の賜物なんですね。


 ここは3年前の大雪の際には孤立化したところなので、土木のおじさまたちはそれにも備えているようです。

普通の重機ですが、「除雪作業中」と書いてありました。

 さて、秩父帯南帯の岩相をみてみましょう。
チャートと粘土岩の互層。変形してチャートがブーディン化しています。
泥質混在岩(下半分のベラベラした岩)とチャート(上半分のゴツゴツした岩)、間は断層です。
石灰岩。
これは砂岩ですねぇ。
高い石灰岩の岩壁。上の方の樹は、どうやって生えているんでしょう。

 基本的には海成の堆積岩がほとんどです。が、奥地の中津川集落に近づくと、変わった物が出てきます。

鋭い節理を持つホルンフェルス。

 これは、この辺りに貫入してきた花崗岩によって砂岩やチャートが焼かれてできた物です。そして、この貫入岩による変成帯の一部は金属鉱床になっており、20世紀後半まではそれが秩父鉱山で採掘されていました。

 悠久の時を感じますね。

 それにしても寒い。11時になっても5度です。

やはり山の中は寒いですね。

 帰りには、西武秩父駅の蕎麦屋さんで晩飯を頂きます。何度も来ているので、もう顔なじみになってしまいました。

秩父に乾杯!


 それでは、


 と言うところなんですが、最後にもう一つ。

 実はこの投稿、昨夜しようと思っていたのですが、昨夜はパソコンの電源を入れても画面には謎のピンクの縞模様やらが出るばかりでログインできず、今日になっちゃいました。次に電源を切ったら、もう二度と目を覚まさないかもしれません。。。

 ということで、次はいつ投稿できるでしょうか。


 それでは、ごきげんよう。さようなら。

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