2016年12月9日金曜日

週刊葛生 第五十一号 山登り編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。


 寒いですね。

 冬眠したい。



 そうも言ってられませんが。

 今回は、少し前の話をしたいと思います。まだ紅葉も最盛期にさしかかったばかりの頃、研究室の先輩と埼玉県と群馬県の境にある山に登りに行きました。


 秩父にある、赤岩岳という岩山です。


下から見上げるとこんな山。


 麓まで車で行き、急な斜面を登って行きます。


急斜面です。

 岩山だけあって、上からは絶景。


左に佇むは大ナゲシという岩山。中央奥には浅間山。

 登ってきた道を見返すと、


眼下には秩父鉱山の廃墟。あそこから登りました。

 高所恐怖症の人には厳しいかもしれないですね。


 でも岩登りが好きな人には楽しいです。


コースを探すのにもコツがいります。
ここは狭いです。

 写真ではなかなか高度感が伝わらないのですが、山の麓の方を遠景に入れると少し分かりますね。


背景の地面を見ると山の急さが分かりますね。

 赤岩岳からは尾根を辿って八丁岳という同じ尾根の連なりの岩山へ行きます。


八丁岳。厳つい山です。

 基本、岩尾根なので絶景が続きます。


水月湖でおなじみのすずき殿。研究室メンバーの写真はこれにした方が良いですね。

 八丁岳からはほぼ360度のパノラマが見えます。


群馬側、浅間山の方を望む。
埼玉側、これから下る沢。

 車に戻るころには日も陰っていました。


西日は紅葉の美しさをさらに引き立てます。

 秩父は、とても良いところですよ。



 それでは、ごきげんよう。さようなら。

2016年11月25日金曜日

週刊葛生 第五十号 寝坊編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。


 京都調査中のある朝の話です。私は快適な宿のベッドで寝ていました。何度か目が覚めかけたのですが、「まだ目覚まし鳴ってないし」と思って寝続けていました。
良い夢を見よう。。。


 ところが、何度目かに眠りが浅くなったところで、気づきました。


 「窓の外が明るいなぁ。」


 おかしいんです。なぜなら私の計画では
「夜明けとともに娘を乗せて出発だ!」
from『天空の城ラピュタ』


 そう、日が短いので黎明のうちに起きて早く出るようにしていたんです。

 時計を見てみると・・・


 「目覚ましかけ忘れたか!」と思ったんですが、解除された形跡が有りました。一応起きたんですね。私は。

 あわてて出て行き、露頭に向かいましたが先日まで朝飯を食べていた林道の入口についた頃にはお天道様はだいぶ昇っていました。


ブランチとまではいかないが。
前日の同じ場所と比べると日の高さの差が良くわかる。

 露頭に着く頃にはずいぶん日も高くなり、すぐに昼飯時に。


露頭についたらもう10時過ぎ。

 へこみましたね。しかし、過去のことを思っちゃダメなので、


「椀を出しなさい。まず食わねば。」
from『もののけ姫』
またまたイノシシ昆布ラーメン。ジコ坊ごちそうさま。

 気を取り直して頑張りますが、予定を消化するには時間がやはり足りぬ。


居残り。

 予定より暗い中林道を歩くことになりました。早起きは三文の得、ですな。


 何はともあれ、無事に下山して夜はいつもどおりビストロを開店できました。


風が遮られるところで飯を炊くのが良い。

 飯を食っているとだんだん元気になります。眠くて起きられなかったということは、そもそもかなり疲れが溜まっていたということ。だったら調査に出て行くのは危険ですね。

 寝坊も自己調節機能だってことです。そういうことにしとこう。


 記念すべき五十号も何だか小さい話でしたね。


 それでは、ごきげんよう。さようなら。
 

2016年11月19日土曜日

週刊葛生 第四十九号 晩秋の京都編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。


 久々に生放送です!

 今、京都に来ています。場所は京都市の北の方で、ちょうど紅葉が見頃です。


真っ赤です。

 秋も更けてきていますね。おかげで朝の気温はこんな。




 今日は少し暖かかったですが。

 お宿はこちら。
京都府立ゼミハールハウス あうる京北

 一泊¥2,000というのは嬉しい。ただし、4人以下だと泊まれない場合もあるらしく、今回はラッキーでした。

 調査地には、途中まで車で林道を行きます。


林道沿いも紅葉が奇麗。

 ちなみに節約のため自炊していますが、
朝飯!
イノシシ昆布ラーメン

 ガスの残量が危うし。


 車は途中までで降りて、あとは歩きます。なぜなら


崩落地

 ずいぶんな荒れ様だからです。


こんなのがいくつもある。

 崩落した林道を紅葉が彩っております。


 そして振り返れば谷間から見える山は真っ赤に染まっています。


上の方は広葉樹。

 露頭は、林道脇を流れる沢沿いに出ています。


沢沿いの露頭。

 谷が深いので午後の早い時間からもう日が当たらなくなるのですが、暗くなると少しばかり心細いですね。
15:30にはもう暗い。

 しかし、山には愉快な仲間たちがたくさんいるようです。時折足音が聞こえてきます。最近は近くで熊さんが出しゃばっているらしいので、林道は鈴を鳴らして高らかに歌いながら時々吠えたりして歩いています。


 それでは、ごきげんよう。さようなら。

2016年11月11日金曜日

週刊葛生 第四十八号 犬山調査編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。

 前回は犬山の薮について愚痴りましたが、今回は調査の本番についてです。


全面露頭です。

 犬山は、確かに薮は濃かったのですが、露頭に着いてしまえば結構な眺めです。


 もはや、露頭が広すぎて自分がどこにいるのか分からないくらいです。そんなときは


地図では粗すぎるので航空写真が頼り。


 先行研究の航空写真を使って周りの地形を見ながら自分の居場所を探します。


 ちなみに、犬山の名物は台湾混ぜそば。
岐阜側にあるラーメン21番


新鵜沼駅近くのとある店。

 実はどっちの写真も犬山市の店ではないのですがね。おいしいし、それなりにボリュームもあります。が、毎日買っていては高いので。
ラーメン
 だんだんこういう昼飯になります。


 それはさておき、調査ですが、まず露頭をこんな具合にしていきます。


 遊んでる訳じゃないですよ。紅いテープは断層、青いテープは褶曲なんです。
断層テープ
褶曲テープ

 こうして地質構造が解るようにし、見終わったらノートに露頭をスケッチしていきます。
余ったテープは荷造りに。

 露出も良いので仕事はしやすいのですが、こんな問題も。


波の下にも、露頭はあります。

 数時間強い雨が降ると、川は2 m以上も増水するんです。そうすると見ていた露頭は川の下に。水が下がるまでは2、3日かかります。


 最後におまけ。

 犬山地域ではなく、少し北の上麻生地域になるのですが、飛水峡というところがあり、そこにも行ってきました。ここは凄いんです!
天然記念物なのでハンマーは使えない。


飛水峡の甌穴群。

 まるで物語の世界のような風景です。


甌穴を一つアップで。

 これは、流れの中で石がぐるぐる回って岩を削ってできる甌穴ですね。

 飛水峡、オススメスポットです。
最後に、頑張ってくれたボロ車。


 それでは、ごきげんよう。さようなら。

2016年11月4日金曜日

週刊葛生 第四十七号 犬山の薮編

 みなさんこんばんは。博士1年のMです。

 ずいぶんと更新をさぼってしまいました。10月は一度もしていなかったですね。


 ネタが無かった訳じゃあ無いんですよ。ですが、あまり遡って行っても微妙なので

「過去のことを思っちゃダメだよ。」

 わりと直近の調査の話をしましょう。

 10月の第二週から第三週まで、愛知県の犬山に行っていました。ここは日本のチャートの研究の中心ともいうべきところなのですが、じつは今回遂に、初めて犬山を攻撃訪問することになった訳です。

 さて、なぜ日本のチャートの研究が犬山で最も盛んなのか?それは、こちらをご覧になれば解るでしょう。

桃太郎神社付近のgoogle map航空写真


 そう、航空写真でも見えてしまうほどの広大な露頭と、比較的変形や変成の程度が低いためです。

 かなり町が近いこともあり、私のイメージでは宿からちょっと移動して河川敷に降り立ち、オーすげー露頭だぁー、っていう感じでした。

「何勘違いしてんだ!?」

 こちらが実際に行った時の写真。



前はここを通ったらしい。
最初に辿り着いた露頭も薮に埋もれそう。。。


 もうとにかく薮が凄いです。一体あの下馬評は何だったのか?結局、葛生等でやったように、武器を取り出して薮を切り払いながら露頭を目指す始末でした。


 次回も犬山が続きます。

夕陽に映える国宝犬山城


 それでは、ごきげんよう。さようなら。