2015年9月14日月曜日

週刊葛生 第二十四号 林道露頭編

 みなさんこんばんは。修士2年のMです。


 今日まで学会会場のWiFiに拒絶され続けたので、いつもより遅い更新です。



 4週に渡って、色々な露頭を紹介してきましたが、お気に入りはどれですか?


 なんだか、海も山も厳しそう、って思いますか?


 「わたし、地学好きだけど、フィールドワークはやっぱりしんどそうだから嫌いだわ」

なんて思ってるあなた。今日はそんなあなたに最適な露頭を紹介します。


 それは、林道露頭。工事のおじさんたちが頑張って山を切り拓いた後には、結構良い露頭が出てることが多いんです。

国道299号線志賀坂峠付近・群馬県神流町

 こちらは、群馬県指定の天然記念物でもある、恐竜の足跡と漣痕が見られる群馬県の道路沿い露頭です。どうですか?良い露出でしょう。


名もなき林道・熊本県葦北郡

 林道の切り通しの岩石は比較的新鮮で、このようにチャートの褶曲構造もよく見えます。




 しかし、林道露頭のどこが今まで紹介して来た露頭と決定的に違うかというと、

奥岩泉山形林道・岩手県岩泉町

 露頭の真横まで車を寄せられる点です。これなら、行きたい露頭まで岩稜や沢を歩いたり、うん十キロのサンプルを背負って延々と歩く必要もありません。


 好きなだけ採ったサンプルを露頭に横付けした車にぶち込んで万事解決です。



 それに、林道を切り拓くと言っても完全に平らな壁にすることはないので、ちゃんと岩の性質を見ることができます。

金山志賀坂線・埼玉県秩父市

 この写真では、貫入岩の節理構造がよく見えます。


 それに、露出の広さだって結構良かったりします。

上野大滝林道・埼玉県秩父市

 もはや、巨大な露頭を林道がぶち抜いてますね。あ、トンネルの中は、素掘りで露頭になっていても、ハンマーで叩いちゃダメですよ。落ちてくるかもしれませんから。


御岳山2号線・埼玉県秩父市

 この切り通しは、かなり頑張りましたね。


 林道なら、多少雪が積もった季節でも簡単に調査に行けちゃいます。

大血川線・埼玉県秩父市




二子山線・埼玉県小鹿野町

 これだけ露出の良い露頭の前をこれだけ整備された林道が通っていれば、言うことなしですね。


川乗線・東京都奥多摩町

 いやあ、皆さん楽しそうに調査してますな。やはり、林道露頭は楽なんです。


 林道に限らず、こんな所にも切り通しの露頭ができちゃったりします。

キャンベラ・オーストラリア

 これ、なんと国会議事堂の目の前だそうです。教科書になりそうな露頭です。


 もちろん、露頭が有るような林道では落石などがありますから、整備が続けられなければ道は荒れてきます。

中津川線・埼玉県秩父市

 こちらの写真は、だいぶ山奥の林道でもあり、多少荒々しい様子になっています。これがもっと山奥へ行くと、

奥秩父線・埼玉県秩父市

 かなり荒々しくなってきます。ここまで来ると、もはや楽な調査ではありませんな。


大洞線・埼玉県秩父市

 この写真はもはや、林道露頭として認定すべきではない所まで来てしまった感じがありますね。おそらく私が行ったことのある林道の中では、最も荒々しい林道だと思います。



 さて、露頭紹介はこれにて終了です。次回は未定です。



 それでは、ごきげんよう。さようなら。

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