2018年5月27日日曜日

週刊葛生 第九十五号 放散虫の墓場編

 みなさんこんばんは。博士3年のMです。


 最近は学会があったり、書類を書いたり大忙しです。そこまでして一体何を得ようというのか?


「良いではないか。天土の間にあるすべてのものを欲するは、人間の業というものだ。」
by ジコ坊 from『ものののけ姫』

 このセリフは個人的にジブリで1、2を争う名台詞です!


 それはさておき、学会用に撮った写真で思うことがあったのでそのネタでいこうと思います。


 写真といっても、電子顕微鏡写真です。


「なんとも、おびただしい数だな。」というためのネタではないですよ?

 よくわからない方のために、拡大写真をお見せしましょう。


ちょっと、見てはいけないものを見た気持ちにもなりました。

 たくさんの放散虫の屍ですね。これは、チャートの切断面をフッ酸で腐食したものです。チャートが放散虫でできていることが直感的にわかりますね。


 これを見て、私は思い出したものがあります。


『風の谷のナウシカ』の一コマです。

 どの場面だったか、お分かりでしょうか?


「永い浄化の時が始まったのです」
『風の谷のナウシカ』5巻より。

 ナウシカが「虚無」と対話している場面ですね。


 ちなみに、永い浄化の時を経るとこうなります。


同じチャートですが、放散虫は跡形もなく溶けています。

 うそです。


 そのうち私も浄化されてしまうのでしょうか。。。



 それでは、ごきげんよう。さようなら。

2018年5月11日金曜日

週刊葛生 第九十四号 固着編

 みなさんこんばんは。博士3年のMです。


 ニュージーランド編も終わり、特にネタもありません。



 最近は院生室の椅子に座りっぱなしです。


 こんなのでは、固着性生物になりそうです。


 固着性生物といえば

オーストラリアの標本です。

 腕足動物ですね。


 二枚貝に似てますけどね。

こちらはオーストラリアの二枚貝です。


 二枚貝の方がだいぶ動くんですよ。固着していた腕足たちは、古生代にはだいぶはびこっていたのですが、古生代末にはだいぶ絶滅し、今は二枚貝の足元にも及ばない存在感です。

絵の不正確さには目をつぶってください。


 いかん、このままでは絶滅してしまう!

 進捗はなくてもお腹はすくもので、固着しないために生協まで足を運び、こんなものを買ってます。

忍者めしの姉妹商品でしょうか?
 これって狩人じゃなくて侍じゃあないですかねぇ?


脳に糖分を・・・
 こちらはずいぶん爽やかな感じですが、


「残業していきましょう!」
 爽やかに残業を勧めていますね。天使の顔をした悪魔でしょうか?



 中身のない回ですね。

 それでは、ごきげんよう。さようなら。

2018年5月5日土曜日

週刊葛生 第九十三号 ペルム紀のシーフードチャウダー編

 みなさんこんばんは。博士3年のMです。


 今回でニュージーランド2018は最終回です。たぶん。


 今回は、南島南部のプロダクタスクリークというところについてです。


 私有地の農地の奥にある小さな谷で、行くにはかなり手間がかかります。


許可をもらって私有地に入り、羊の群れをかき分けて行きます。めっちゃこっち見てますね。


 最後は車が通れないので、徒歩でアプローチします。


ホビットの冒険のようですね。

 以前は地層がたくさん露出していたそうなのですが、行ってみると藪に覆われてしまっていました。
しかもトゲトゲの藪でタチが悪いです。

 
 それでも、なんとか露頭を見つけることができ、
 
結構大きな露頭が見つかりました!


 化石も出てきました。


小さな腕足動物です!



 探していると随分な大物も。


石を粉砕して密集層を探します。

 二枚貝や腕足動物が盛りだくさんで、先週お見せしたシーフードチャウダーのペルム紀バージョンみたいです。


中央に巨大な二枚貝、白いのは腕足動物です!

 こちらは、味付けに葉っぱも入っています。


中央やや上とやや下、右端などにある筋の入った黒いものが葉っぱです。


 曇天の中でしたが、とても充実したフィールドでした。


帰りもホビットの冒険です。


 また、純粋に景色もすごかったです。


本来の自然の姿ではないのですが、それでも壮大ですね。
トラックの屋根からの景色です。
馬の影がかっこいいです!

 また行きたいところですね。


 それでは、ごきげんよう。さようなら。